不思議は楽しい
~江戸時代珍談奇談~
河童に人魚、不老不死、お化けに妖怪、宇宙人・・・
むかしの人だって不思議な話は大好き!有名な学者も、身分ある武士も、お坊さんも、大流行作家も、「怪力乱神(かいりょくらんしん)をカタルは古聖の誡めといへども・・・」と照れくさそうな言い訳をしながら、こんなにユニークな珍談奇談集を書き残しています。
さあ!信じる信じないは別として、まずは奇想天外な不思議の世界をお楽しみください。
- 会期
- 2006年4月08日(土)〜2006年6月18日(日)
- 料金
- 入場無料
- 展示解説
- 4月29日(祝)・6月3日(土)
- 古文書講座
- 6月17日(土) 江戸時代の不思議な話を読んでみよう!
不思議は楽しい~珍談奇談集~
怪奇現象、不老不死、お化けに妖怪____いかにも現実離れした、胡散くさいお話の数々。
でも楽しいんだからしょうがない!高名な学者も、身分ある武士も、大流行作家もこんな奇談珍談集を書き残しています。
<展示資料>
『ま免なくさ』(96-155)・『実説奇談 紫陽花著聞』(76-112)・『龍宮船』(102-228)・『近代奇事論〈龍宮船〉』(91-54)・『斎諧俗談』(101-98)・『烹襍の記』(24-39)
怖いもの見たさ~お化けと怪談~
本来、お化けや妖怪は、人間の闇に対する潜在的な恐怖心が生み出した想像上の産物だといいます。しかし、江戸時代の人々は、既にこの「怖い」感覚自体を楽しむ余裕を持っていました。不気味で凄惨な怪談や幽霊話、ユーモラスな妖怪画は、「怖い、けど見たい」という人々の複雑な心をくすぐっていたようです。
<展示資料>
『稲亭物怪図説』(153-133)・『曽呂利物語』(97-82)・『伽婢子』(73-110)・『百鬼夜行図巻』(午-36)・『図画百鬼夜行』『今昔百鬼拾遺』『百鬼徒然草』(5-56)
諸国奇談漫遊
現代ほど交通が便利でなく、情報も少なかった時代、同じ日本でも他の地方は、さながら異世界でした。想像を絶する風景や奇怪な伝説、珍しい風習、深山に住む巨大生物…。謎に満ちた未知の世界に、人々は驚き、胸を躍らせたことでしょう。
<展示資料>
『遠山著聞集』(81-15)・『六條奇譚』(152-214)・『本朝俗諺志』(52-102)・『北越奇談』(16-69)・『漂流記集』(136-6)
謎の生き物と学者たち
今よりも自然の存在感がずっと強かった江戸時代、河童や人魚、雷獣といった謎の生き物たちは、日本各地で目撃されていました。こうした情報は、たちまち全国の博物学者のネットワークのなかでやり取りされ、多くの研究書が著されます。未知なる生物を知りたい、その正体を解き明かしたいという探究心こそが、学者たちの学究心の原動力なのです。
<展示資料>
河童
『水虎考略』(1-77)・『水虎考略〈後編〉』(162-210)
人魚
『魚貝能毒品物図考』(31-37)・『以文会随筆』(26-163)
雷獣
『奇怪集』(152-218)・『本草写生図』(午-81)
三河ミステリースポット
この三河にも、さまざまな不思議がありました。中には、「巨海の不食尼」「吉良富好新田の大蟹」など、全国の不思議マニアに知れ渡るものも・・・。
<展示資料>
吉良富好新田の大蟹
『諸国奇石図』(巳-8)・『諸国里人伝』(52-123)
巨海村長寿尼寺の不食尼
『笈埃随筆』(84-216)・『諸国奇談 東遊記』(28-67)
その他
『三河国国史旧記抜萃略図』(168-47)・『瑞穂の図説』(71-29)・『今昔三河奇談』(75-ハ28)