2016年2月27日(土)〜2016年5月08日(日)

こんな本があった!13

~岩瀬文庫平成悉皆調査中間報告展13~

会期
2016年2月27日(土)〜2016年5月08日(日)
料金
入場無料
展示解説
4月23日(土)
連続講座
3月6日(日)
第3回「猿は馬の守り神―厩猿(うまやさる)信仰の始まりを岩瀬文庫資料から読み解く」
田島 公氏(東京大学史料編纂所教授)
特別講座
3月13日(日)
「今年度の調査からわかったこと Vol.13」
塩村 耕氏(名古屋大学大学院教授/岩瀬文庫資料調査会会長)

はじめに

  くずし字をスラスラ読めるようになって、江戸時代の古書や古文書を直接楽しみたい…そういう人たちが増えてきているようで、書店に行くと多彩な入門書が刊行されており、さまざまな古書や古文書を読む岩瀬文庫講座も毎回盛況です。同時代の論理だけで生き、同時代の書物だけを読んでいたのでは、気付きにくい智恵が多いので、読書の幅をそうやって広げることは、たいへんすばらしいことだと思います。岩瀬弥助翁は、後世の私たちに、読むべき材料を大量に集め残して下さいました。
 今回の「こんな本」展は、少し趣向を変えて、著書と、その著者の筆蹟を楽しむ特集を組みました。ある程度、人生の様相がわかっている古人の場合、「書は人なり」の名言を体感することが出来、著者との時代を超えた交流がより深まることでしょう。もっとも、岩瀬文庫には掛軸など、筆蹟資料は集書方針から外れており、あまりありません。そこで某先生の蔵品を借用しました。この展示を、くずし字修得のお稽古にもお使い下さい。

Ⅰ.〈特集〉著書と著者の書 

 書簡を中心に著者肉筆の筆蹟資料をあわせて掲げます。一つ一つの筆画をたどることで、著者自身の息吹を感ずることが出来るはずです。

[1]鷹羽雲淙と『蓑唱老稿初編』
[2]雨森芳洲と『たはれ艸』
[3]新井白石と『老談一言記』
[4]室鳩巣と『補遺鳩巣先生文集・後編鳩巣文集』
[5]井原西鶴と『万の文反古』
[6]藤貞幹と『升拓本』
[7]石坂宗哲と『万宝魚図録』
[8]塩田随斎と『随斎詩鈔』
[9]高瀬梅盛と『〈俳諧〉類船集』
[10]榊原篁洲と『篁洲印譜』
[11]立羽不角と『宝永文正物語』
[12]伊藤東涯と『紹述先生詩文集』
[13]松平定信と『関の秋風』
[14]百井塘雨と『笈埃随筆』
[15]中村惕斎と『比売鑑』
[16]藤井懶斎と『睡餘録』


本企画展図録のご紹介

A4 19ページ 100g 500円 残部僅少です
図録のご購入方法は刊行物・グッズ/図録のページをご覧ください