箱根七湯絵巻物

はこねしちゆえまきもの辰-164巻 巻子 江戸時代後期

湯本の全図


 火山である箱根山では古くから温泉がわき出し、江戸時代には湯本・塔ノ沢・堂ヶ島・宮ノ下・底倉・木賀・芦之湯の七つが箱根七湯として広く知られていました。この絵巻は箱根七湯のそれぞれの湯治場の様子や歴史、泉質、効能のほか、効果的な温泉の入り方、周辺の名所、みやげ物、などなどについて絵入りでこと細かに解説したものです。

 東海道の往来の途中、湯宿で疲れをとろうという旅人で賑わい、「一夜の湯治で千里の道の疲れも回復する」と絶大な温泉効果が謳われていました。


「湯本風呂内の図」。手ぬぐいを手に、湯殿でゆっくりとお湯につかり、部屋では食事をしたり、囲碁をしてのんびりとくつろぎます。