江戸名所図会

えどめいしょずえ35-6120冊


 本書はいわゆる名所図会の一つで、江戸やその近郊の名所旧跡の図とその解説を載せるものです。江戸神田の名主を世襲する斎藤家の幸雄(長秋)、幸孝(県麻呂)、幸成(月岑)の三代により30数年をかけて編さんされました。出版許可は寛政10(1798)年、刊行は天保5(1834)年と7年です。




日本橋魚市




 安永9(1780)年に刊行された『都名所図会』が評判を呼ぶ中、伝統の町・京都に対抗すべく編さんされた本書は、7巻20冊にも及ぶ超大作となりました。現在も名所旧跡として名高い場所のみならず、当時の生活風俗、儀礼を知るうえでも貴重なものです。江戸の絵師・長谷川雪旦(せったん)による挿絵からは、江戸の町の大いなる繁栄を見ることができます。




三河万歳の才蔵市




浅草