音
私たちの身のまわりは音であふれています。街中で聞こえてくる音楽、風の音などさまざまです。江戸時代の人々も町中にあふれる音を身近に感じながら、自ら音楽を奏で、楽しみ、ときには表現しながら暮らしてきました。楽器や楽譜を記すだけでなく、春には鳥、秋には虫の声を聴き、音のある風景を楽しんでいた姿が描かれています。古典籍の博物館ならではの音を目で楽しむ展示。ゆっくりとご覧ください。
- 会期
- 2017年7月01日(土)〜2017年9月03日(日)
- 料金
- 入場無料
- 展示解説
- 7月15日(土)・8月19日(土)
- 古文書講座
- 9月3日(日)「江戸時代の“音”の風景を読もう」
Ⅰ.珍しい音
朝鮮やインド、琉球に蝦夷。和楽器とはまた違った楽器の姿を当時の人々は描き残しています。書物によって姿を知ることはできたけれど、実際に聞いたり見たりする機会は多くなかったはずです。日常とは違う、珍しい楽器への興味に満ちた視線が垣間見えます。
Ⅱ.奏でる音
物売りの声、芸人たちや祭礼のお囃子など、賑やかな音は町のそこかしこから聞こえてきたことでしょう。日常的に音を聴き、また、自らも男女や貴賤の差は関係なく、それどころか妖怪や神様まで、音を奏で、楽しんでいました。書物に描かれた奏でる姿からは今にも太鼓や笛、琴の音が聞こえてきそうです。
Ⅲ.音のい・ろ・は
楽器を演奏するためには練習あるのみです。音楽に関する指南書を集めました。独学で習得するための簡単なものから玄人向けの難解なものまで。当時の人々はどのような指南書を読み、学んでいたのでしょうか。
Ⅳ.記される音
楽譜を書くことによって私たちは目に見えない音を記します。私たちが知っている楽譜といえば、五線譜に音符を記す形だけです。しかし、尺八や琴、雅楽などで使われている楽譜は全く異なります。漢字や言葉、記号で記し音楽を記すのです。身近にはない様々な楽譜をご覧ください。
Ⅴ.楽しむ音
「音」は音楽だけではありません。風の音や虫の声など日常のなかに音はあふれています。江戸時代の人々も春には鳥の声、秋には虫の声を、夏は風鈴の音色を楽しんでいました。その様子とともにご紹介します。