2018年6月30日(土)〜2018年9月17日(月)

明治150年 “文明開化”の音がする

 今年は明治150年。明治時代を迎え、“文明開化”によって西洋から新しい技術や文化などが導入されました。ガス灯や煉瓦の建物がたちならび、人々は洋装を纏い牛肉を食すなどなど・・・。変わっていく景色に心を踊らせた人もいたことでしょう。一方で、生活に馴染んだ江戸時代からの習慣も簡単に切り捨てられることはなく世の中が変化しながらも暮らしの中に残されていました。新旧の文化が入り交じった明治独特の空気、新しい時代への好奇心が詰まった本の数々をお楽しみください。

会期
2018年6月30日(土)〜2018年9月17日(月)
料金
入場無料
展示解説
7月7日(土)・8月25日(土) 午後1時30分~
2階企画展示室 ※どちらも同じ内容です。
特別講座「明治150年を“地方”で生きるための戦略」
講師:岡田洋司氏(元富山国際大学教授)
日時:9月2日(日)午後2時~
会場:岩瀬文庫地階研修ホール
定員:70名程度(定員を超えた場合はモニターでのご聴講になることがあります)
※予約・料金不要
古文書講座「明治の本を読んでみよう!」
日時:7月29日(日)①午前10時30分~12時 ②午後1時30分~3時 ※どちらも同じ内容です。
会場:岩瀬文庫地階研修ホール
資料代:100円
定員:①②ともに30名
※要予約。7月14日(土)午前9時から電話または直接岩瀬文庫へ。
絵図・地図類データベース完成記念講演会
「『淀惣絵図』から読み解く城下町淀―西尾市岩瀬文庫絵図・地図類データベースを活用して―」
講師:舩杉力修氏(島根大学准教授)
日時:7月15日(日)午後2時~
定員:70名程度(定員を超えた場合はモニターでのご聴講になることがあります)
※予約・料金不要
体験講座「和装本をつくってみよう!」
日時:8月5日(日) 午後1時30分~3時
材料費:200円
会場:岩瀬文庫地階研修ホール
定員:20名
※要予約。7月14日(土)午前9時から電話または直接岩瀬文庫へ。
対象:小学生以上
※針を使用しますので、小学生は保護者同伴でご参加ください。未就学児は会場へ入れません。

Ⅰ.明治のいろどり

煉瓦造りの建物、ガス灯、洋装の人々など新しいモノが東京等の街中に溢れました。その一方で和装の人々が行き来し、木造建築もならびたつという新旧が入り交じった風景が色鮮やかに描かれています。花開く明治の華やかさをお楽しみください。


『東京横浜明治初期錦絵』(132-36)




『東京名所図会』(176-17)

『日本地誌略図』(子-200)




「東京築地ホテル舘庭上より眺望図」(『錦絵帖』より)




Ⅱ.New!西洋への好奇心

明治になり、西洋から導入されたものや西洋そのものに多くの人が魅了されました。明治に刊行された書物には当時の人々の新たな社会、世界への好奇心が詰まっています。


『〈頭書小伝〉西洋開化往来』

『寄笑新文』




『河内屋日記』個人蔵

『銅版画帖』




Ⅲ.新聞と雑誌

明治初期には政府が自らの方針を国民に周知させるために新聞・雑誌を重視したことから、新聞の発行を公認し、奨励・保護しました。そのため、次々と刊行され、新聞だけでも明治元年から6年の間におよそ200種も誕生したのです。そのほんの一部をご紹介しましょう。


『額田県彊記聞』

『愛知週報』




『智慧の庫合本』

『東京新誌』




Ⅳ.開化し国へ~暮らしの変化~

西洋と肩を並べる「開化(ひらけ)し」国を目指して文明開化が推進され、身近なところから暮らしが変化していきました。これまでにない商店や牛肉などの食べ物、交通手段に職業まで。当時の人々の暮らしを覗いてみましょう。


『当世風俗五十番歌合』

『京都繁栄記』




『〈金之魁豊若松〉旅行日記』




Ⅴ.文明開化の音がする?

文明開化によって西洋の文物が導入されるとともに、江戸時代からの伝統的な習慣は排除されていきました。しかし、生活に馴染んだ慣習は簡単に変えられることではなく明治に入ってからも暮らしの中に残されています。


『風俗画報』

『学問の佐登志』




『牧野日記』個人蔵


本企画展図録のご紹介

A4 16ページ 110g 300円 残部僅少です
図録のご購入方法は刊行物・グッズ/図録のページをご覧ください