をかしくあはれな平安文学
~『源氏物語』とその周辺~
平安時代には「源氏物語」をはじめ、今に名を残す数々の文学作品が生まれました。
ストーリーや登場人物たちの心情が、時を越えて人々に通じるものであったからこそ、永く愛され書き継がれ、今に生きる私たちもその内容を味わうことができます。
本展では、岩瀬文庫の蔵書を通して、「源氏物語」の魅力とその作者・紫式部の人物像に迫るとともに、「伊勢物語」や「枕草子」など、同時代の有名な文学作品をご紹介します。ホンモノの本に触れながら、“をかし”と“あはれ”に満ちた、雅な平安文学の世界をお楽しみください。
- 会期
- 2024年8月24日(土)〜2024年11月17日(日)
- 料金
- 入館無料
第1章 平安文学の金字塔 紫式部
紫式部は、「源氏物語」の作者として有名な平安時代の女性です。しかし、生まれた年や亡くなった年ははっきりとわからず、本名さえも明らかではありません。
このように謎の多い女性ですが、彼女自身の作品や、後の時代の人々が書き残した紫式部についての考証書・研究書などから、彼女の生涯や人柄を知ることができます。第1章では、紫式部に関する書物を通して、その人物像に迫ります。
3_錦百人一首あづま織
7_紫式部日記傍注
9_日本紀御局考
8_石山寺名所之図
第2章 読み継がれ親しまれた「源氏物語」
「源氏物語」は紫式部が執筆した54帖からなる、日本を代表する古典文学です。希代の貴公子・光源氏の恋愛と栄華、没落と苦悩の生涯と、その子孫たちの人生を通して、平安時代の文化や宮廷の実情を優美に描き出しています。
「源氏物語」は人々に読み継がれ、やがて多くの注釈書や概要書が登場しました。また、読み物としてだけではなく、和歌などの手本とされ、遊戯にも取り入れられるなど、様々なかたちで愛されました。
12_源氏物語
13_さらしなの日記
14_六百番歌合
15_源氏物語湖月抄
第3章 雅な平安文学
平安時代、仮名文字の成立によってより複雑で繊細な表現が可能となり、国文学、とくに女流文学が発展して、物語や日記など、今に名を残す様々な文学作が生みだされました。
これらの文学は貧富の差や性別、時代を超えて広がっていきます。それは、ストーリーや心情が人々にあまねく通じるものであったからこそでしょう。
22_古典文学の定番だった「伊勢物語」
23_蜻蛉日記
24_枕草紙
25_住吉物語
関連行事
展示解説
【日時】
①令和6年9月14日(土)午後1時30分~
②令和6年10月19日(土)午後1時30分~
【会場】
岩瀬文庫2階企画展示室 ※予約・料金は不要
体験講座「巻子本(かんすぼん)をつくってみよう!」
巻子本(巻物)はいちばん古いかたちの本です。
日本の伝統的な本のつくりを学びながら、オリジナルの巻子本をつくってみませんか?
【日時】
令和6年9月29日(日)午後2時~4時
【講師】
平田正和氏(株式会社工房レストア 代表取締役社長)
【対象】
小学生以上 ※小学生は保護者同伴
【会場】
岩瀬文庫地階研修ホール
【定員】
20名 ※申込多数の場合は抽選
【材料費】
500円
【申込】
8月17日(土)~9月8日(日)・「あいち電子申請」にて
「巻子本をつくってみよう!」のお申込はこちら(あいち電子申請)
古文書講座「平安時代の日記文学を読んでみよう!」
【日時】
令和6年11月17日(日) ①午前10時~11時30分 ②午後1時30分~3時 ※①②とも同じ内容です。
【講師】
西尾市岩瀬文庫学芸員
【会場】
岩瀬文庫地階研修ホール
【定員】
各回30名(要予約)
【資料代】
100円
【申込】
令和6年11月2日(土)午前9時から電話または直接岩瀬文庫へ
※定員に達したため、予約受付は終了しました