酒
~岩瀬文庫資料にみる酒の歴史と文化~
「酒」は古来神事と密接に結びつき、神と人をつなぐものとして尊ばれてきました。また、人々が集まる宴の場では人と人をつなぐものとして暮らしの中に根付いています。
そして、「酒」は多くの書物の中に登場し、酒造の様子や宴での酔態が活き活きと描かれたり、神話では酒がキーアイテムとして登場したり、物語では擬人化した酒が活躍したりするなど、人々が様々なかたちで「酒」を楽しみ親しんでいた様子が見てとれます。
本展では、岩瀬文庫の蔵書を通して書物に描かれた「酒」の歴史と文化をたどり、あわせて地元・西尾の「酒」もご紹介します。
- 会期
- 2024年11月23日(土)〜2025年2月16日(日)
- 料金
- 入館無料
- 開催場所
- 西尾市岩瀬文庫 2階企画展示室
- 関連イベント
- 関連行事はこちら。
第1章 古代の「酒」
酒は古くから神事や祭礼と結びついて神と人をつなぐものとして尊ばれ、人々が集まる宴の場では人と人をつなぐものとして暮らしの中に根付いてきました。「日本書紀」や「古事記」など古代に編さんされた書物にも酒の記述を見ることができます。本章では古代の書物から「酒」を紹介するとともに神事で供された神と人をつなぐ「酒」を紹介します。
3_日本書紀
4_古事記伝
7_大和名所図会
6_神職宝鑑
第2章 酒を造る、商う
酒造りは水稲耕作の広まった弥生時代にはすでに行われていたとされています。古代には儀式のための酒造が中心でしたが、中世になると販売を目的とした酒造りがさかんになり、室町時代には奈良で新たな酒造技術が考案されました。江戸時代初頭になると伊丹(兵庫県伊丹市)周辺が清酒の名産地として全国的に名を馳せるようになり、伊丹や灘(同神戸市)で造られた銘酒は「下り酒(くだりざけ)」として江戸へ運ばれ人気を博しました。本章では酒造や酒の商いについてご紹介します。
11_日本山海名産図会
12_江戸名所図会
13_眼前教近道
第3章 酒を楽しむ
「酒」は多くの人に親しまれ、人々が「酒」を楽しむ様子は書物になかに様々に書き残されています。旅先や日常生活で飲んだり、歌に詠んだり、寄った様子が詩や絵に描かれたり、大酒を競ったりなど、多種多様な「酒」の楽しみ方をご覧ください。
16_万葉集
18_水鳥記
17_絵本不尽泉
第4章 「酒」を読む
物語の中にも酒は登場します。擬人化されたり、酔っ払いが登場したり、「酒」がキーアイテムとして活用されたりと様々です。物語に描かれた「酒」の数々をお楽しみください。
23_酒顛童子絵詞
20_不厨包即席料理
21_旨趣向棚牡丹餅
第5章 西尾の「酒」
江戸時代、市内では数軒が酒造業を行っているのみでしたが、明治時代になると酒造業者が増加し、醸造法の研究や当地域の醸造業の発展を目的とした「醸正組(じょうせいぐみ)」が組織されました。本章では、当時の新聞などから西尾の醸造家たちの活動を取り上げるとともに市内の酒蔵を紹介し、明治時代以降における西尾の「酒」をご紹介します。
25_醸正組
関連行事
展示解説
【日時】
①令和6年11月30日(土)午後1時30分~
②令和7年2月15日(土)午後1時30分~
【会場】
岩瀬文庫2階企画展示室 ※予約・料金は不要
講演会「読んで楽しむ江戸の酒」
【日時】
令和7年1月26日(日)午後2時~3時30分
【講師】
畑 有紀 氏(新潟大学 日本酒学センター 特任助教)
【会場】
西尾市岩瀬文庫 地階研修ホール
【定員】
70人 ※予約・料金不要
※当日限定!オリジナルラベルの日本酒販売を行います
古文書講座「江戸時代の酒に関する本を読んでみよう!」
【日時】
令和6年12月15日(日) ①午前10時30分~12時 ②午後1時30分~3時 ※①②とも同じ内容です。
【講師】
西尾市岩瀬文庫学芸員
【会場】
岩瀬文庫地階研修ホール
【定員】
各回30名(要予約)
【資料代】
100円
【申込】
令和6年11月30日(土)午前9時から電話または直接岩瀬文庫へ