最新 洋菓子の調製

さいしん ようがしのちょうせい63-1261冊 明治45年

 この本は、明治45年に東京の料理学校から出版された洋菓子の料理本です。大和綴じ(やまととじ/紙を重ねて穴をあけ、飾り糸で結ぶ)という日本古来の方法で製本されていますが、中身は舶来の新技術である活版(金属活字を使って製版する)印刷で刷られています。内容も姿も“江戸と近代”“東洋と西洋”の文化と技術が融合した、明治という時代を象徴するような本です。




 本文は「西洋菓子を拵へます時の心得」に始まり、1月から12月まで、季節ごとにふさわしいお菓子の作り方を掲載してあります。12月には「クリスマスに使ふ御馳走菓子」として、クリスマスプディングほか11種のお菓子があげられています。


料理学校の生徒さん。着物にエプロンをかけ、お菓子を焼いている。お皿に盛られているのはクッキーだろうか。