岩瀬文庫の蔵書は、そのほとんどが江戸時代以前の和本で、その内容は多岐にわたります。個人のコレクションによる文庫の場合、その人の専門性や好みにより特定の分野に偏りがちですが、岩瀬弥助は当初から図書館をつくることを意図して古書店から購入したため、あらゆる分野の本がそろいました。その中でも歴史、文学、本草(ほんぞう/薬草学から始まったためこの名がありますが、後にそれ以外の植物や動物・魚介類・鉱物なども含む博物学に発展しました)、宗教(仏教・神道)関係に優れたものが多いと言われています。